:リーダー(ネガティブな思い込み)
:上司(予言的な期待を修正)
最初の段階で設定された予言(例:「どうせ無理だ」「私は嫌われている」)の力が非常に強く、その後の行動を支配する。
自分の予言を裏付けるような行動(例:失敗を恐れて消極的になる、相手に嫌われるような態度をとる)を無意識的にとってしまう。
予言に合った情報だけを選択的に集める(確証バイアス)ため、予言を打ち消す客観的事実に気づかない。
自分の予言(期待)を相手に無意識的に投射し、相手の行動を自分の予言に合うように誘導してしまう(ピグマリオン効果/ゴーレム効果)。
過去の一度の失敗(例:プレゼン失敗)を「私は人前で話すのが一生苦手だ」という普遍的な予言に変換し、次の挑戦を避ける。
リーダーが、メンバーに対し「どうせ彼女は技術力が低いから、難しいタスクは任せられない」というネガティブな予言(ゴーレム効果)を持っている場面。この予言がメンバーの行動に影響を与えています。
メンバーの来期の担当タスクについてだが、もう少し難易度の高い部分を任せてみたらどうだろう?
いえ、無理です。メンバーは技術力が低いので、難しいタスクはどうせ失敗するに決まっています(①初期信念の強度)。余計な混乱を招く前に、簡単なデータ整理だけ任せておきます。 (→メンバーの能力を低く評価し、その予言を裏付ける行動(簡単なタスクのみを割り当てる)をとっている。)
そうか。では、なぜメンバーが技術力を高められないのか、その原因を考えたことはあるか?
原因は本人にあるでしょう。こちらがOJTをしても、彼女はいつも自信がなく、新しいことに挑戦したがらないからです。 (→ メンバーが「自信がなく、挑戦したがらない」のは、リーダーから簡単なタスクしか与えられず、期待されていないというシグナルを受け取っているためである可能性が高い(②行動の誘導性)。)
メンバーが自信がないのは、あなたが『彼女は失敗する』という前提で接しているからではないか。過去にメンバーが担当した『顧客レポートの分析』の件を覚えているか? あの時、彼女は社内で最も早く分析を完了させた。
ああ、あの時か。あれはたまたま、顧客側のデータが綺麗だったからですよ。他のプロジェクトではいつも苦戦している(③認知バイアスの連鎖)。成功例は軽視し、失敗例を強く覚えています。 (→ 確証バイアスにより、予言に反する成功(顧客レポートの分析)を「たまたま」として軽視している。)
あなたのメンバーへの期待は、無意識のうちに『失敗を恐れるオーラ』となってメンバーに伝わっている(④他者への期待の投射)。メンバーは、リーダーの期待に応えようとして、難しいことへの挑戦を避けているのかもしれない。
私のオーラ、ですか…。そこまで考えたことはありませんでした。
自己成就予言は、ポジティブにもネガティブにも働く。では、来期、メンバーに『この難しいタスクは、あなただからこそ、時間をかければ必ずできる』という強いポジティブな予言を伝えてみてはどうだろう。そして、彼女が挑戦するプロセスをしっかりと承認してみてほしい。
自己成就予言(引き寄せの法則)は、個人の成功や失敗、対人関係など、あらゆる側面に影響を及ぼします。
自己成就予言では、「一度ネガティブな信念を持つと、それを自己強化してしまう」閉鎖的なループを形成している状態に陥る可能性が高いです。
今回の会話例は、ネガティブな自己成就予言の典型的な連鎖(ゴーレム効果)を示しています。
1.予言
リーダーが「メンバーは技術力がない」と信じる。
2.行動
リーダーはメンバーに難しいタスクを与えず、簡単なタスクしか与えない。
3.反応
メンバーは挑戦機会を失い、自分の能力に自信が持てなくなり、挑戦を避けるようになる。
4.成就
リーダーは「ほら、やっぱり挑戦しない。技術力がない」と予言が正しかったと確信する。
このループを断ち切るためにも一度ポジティブな方向へ予言を書き換える必要があります。
人の思い込みは無意識に影響しているため、自分では気づかずに受け入れてしまう可能性があります。
予言が成就するならポジティブな方を望みます。
自分は運が良いと思い込んでいた方が、実際に運の良いことが起こる気がしています。
投稿日: 2025年12月31日 - 更新日: 2025年12月31日